軸馬評価理論について(5)
ALO~HA! 【軸馬評価理論-NEO】の考え方についてお伝えするシリーズの5回目。今回は解析結果を公開する際に、なぜ上位の5頭だけを記載しているのか、その理由を改めてお伝えします。
従来の「軸馬評価理論」シリーズでは単純に私の理論で上位に評価された馬、具体的には期待値ランクが高いと判断した馬をその順番どおり上位としてきましたが、【軸馬評価理論-NEO】では本命◎、対抗○、単穴▲をそれぞれ異なる基準で選定しています。
その基準となるのが、多変量解析の手法を用いて算出した各馬の勝率、複勝率、単勝期待値、複勝期待値といった数字です。
このうち、ひとつを基準に順位付けすることももちろん可能ですが、本命・対抗・単穴という言葉が持つイメージに合わせて、【軸馬評価理論-NEO】ではそれぞれ以下の条件を満たす馬を選定しています。
本命◎:そのレースで「勝つ確率」が最も高いと判定された馬
対抗○:◎以外で「複勝の期待値」が最も高いと判定された馬
単穴▲:◎○以外で「単勝の期待値」が最も高い馬と判定された馬
なお、△以下は単穴▲の選定に用いた各馬の「期待値ランク」を基に順位を付けています。
2012年1月~2022年12月までの10年間に行なわれた30,364レースで上位に評価された馬の平均単勝オッズと単複成績は以下のとおりです。※印は◎→○→▲→△→×→★→☆の順。
◎(4.0倍):勝率28.5%、複勝率59.6%、単勝回収率84.1%、複勝回収率86.3%
○(21.7倍):勝率11.0%、複勝率32.7%、単勝回収率96.7%、複勝回収率93.5%
▲(23.8倍):勝率10.6%、複勝率30.1%、単勝回収率103.6%、複勝回収率90.1%
△(25.9倍):勝率9.0%、複勝率28.1%、単勝回収率90.8%、複勝回収率85.0%
×(28.1倍):勝率8.1%、複勝率26.1%、単勝回収率88.5%、複勝回収率83.6%
★(28.7倍):勝率7.2%、複勝率24.9%、単勝回収率77.4%、複勝回収率80.0%
☆(30.3倍):勝率6.3%、複勝率22.6%、単勝回収率70.5%、複勝回収率76.2%
ご覧のとおり、単勝と複勝の回収率がどちらも単複馬券の払戻率である「80%」を超えているのは◎~×の5頭のみ。★は複勝の回収率こそピッタリ80%ですが、単勝の回収率は80%に届いていません。つまり、勝率が単勝支持率を下回っている=単勝に関しては「人気>実力」であることを意味します。
馬券で黒字を実現するには「実力>人気」の馬だけを買い続けるのが鉄則ですから、【軸馬評価理論-NEO】では◎~×の5頭ボックスを基準買い目としているわけです。
当初はより回収率が高くなる◎○▲を中心に据えた馬連3点+三連複フォーメーション7点に絞ろうかとも考えましたが、点数を絞れば絞るほど偏差が大きくなり短期間の成績に波が出ます。
前回お伝えしたように5頭ボックスでも月単位でようやく黒字率が50%を超える程度で、1日単位や週単位では赤字に終わる確率のほうが高く、点数を絞ればその傾向がさらに強くなることから馬連・三連複ともに5頭ボックスを基準とした次第です。
それでは、また。MAHALO!