軸馬評価理論について(7)
ALO~HA! 【軸馬評価理論-NEO】の考え方についてお伝えするシリーズの7回目。今回は前回紹介した期待値ランクによる順位付けによって、人気馬および穴馬の取捨が正しくできているかどうかを検証します。
NEOでは馬連・三連複ともに◎~×の5頭ボックスを基準としていますので、◎~×に評価された馬とそれ以下の馬によってどれくらい単複成績が異なるかを単勝オッズ別に見ていきます。
競馬中継を見ていると「以上のX頭が単勝10倍を切る人気を集めています」といった言葉をよく耳にします。この事実から単勝10倍未満=人気サイドと考えて間違いないでしょう。
2012年1月~2021年12月までに行なわれた新馬戦・障害戦を除く30,364レースで、単勝10倍未満の支持を集めていたのは全出走馬434,958頭のうち123,267頭。全体の約28.3%を占めます。
次にどこで区切るかは意見が分かれるところですが、今回はキリよく単勝50倍未満と単勝50倍以上に分けることにしました。
単勝10.0倍~49.9倍の馬は計162,118頭で全体の約37.3%、単勝50倍以上の馬は計149,573頭で全体の約34.4%を占めます。
この(1)単勝10倍未満、(2)単勝10倍以上50倍未満、(3)単勝50倍以上の3グループに分けて単複成績を集計したところ、結果は以下のようになりました。
(1)勝率18.5%、複勝率46.9%、単回収79.8%、複回収81.6%
(2)勝率4.1%、複勝率17.2%、単回収81.1%、複回収79.7%
(3)勝率0.6%、複勝率3.5%、単回収58.6%、複回収61.3%
以上の数字から人気馬ほど好走する確率は高いものの、単複の回収率は極端な人気薄を除けばそれほど変わらないことが分かります。
一方、【軸馬評価理論-NEO】で◎~×に評価された上位5頭だけに絞って集計すると、(1)(2)(3)それぞれの単複成績は以下のようになります。
(1)勝率21.9%、複勝率52.0%、単回収86.2%、複回収86.4%
(2)勝率5.1%、複勝率20.2%、単回収94.6%、複回収88.0%
(3)勝率1.4%、複勝率6.6%、単回収121.3%、複回収93.8%
◎~×に評価された馬に限れば、人気サイドも人気薄も全体平均に比べて馬券に絡む確率が高く、さらに人気薄ほど単複の回収率が高くなっていることが分かります。つまり、人気馬・穴馬ともに買うべき馬を正しく選定できていることを示す結果です。
ちなみに、基準買い目の対象ではない6番手以下の馬だけに絞って集計すると、(1)(2)(3)それぞれの単複成績は以下のようになります。
(1)勝率12.6%、複勝率37.9%、単回収68.5%、複回収73.3%
(2)勝率3.6%、複勝率15.4%、単回収73.4%、複回収75.0%
(3)勝率0.5%、複勝率3.2%、単回収52.0%、複回収57.9%
さすがに単勝10倍を切る馬は3頭に1頭以上が複勝圏内に来ていますが、単複の回収率は70%前後に過ぎません。
単勝10倍以上の馬についても同様ですから、【軸馬評価理論-NEO】で◎~×に評価された5頭以外は買う必要なし=人気馬・穴馬ともに取捨が正しくできていると言えます。
それでは、また。MAHALO!